第三日 スタァ誕生

 

チャーターしたバスで農場へ行く兄弟。

 

バスはごくあっさりと目的地の農場へ着きます。

 

 

 

 

ここは農場。

今日は毎年恒例の収穫を祝うお祭りの日です。

ここでは作物の種や農作業に必要な物を買う事が出来ます。

豊富な作物。

自分で作った作物を売る事も出来ます。

 

 

 

麦わら帽子のおじさんはこの農場の管理人。

初心者農家の先生役でもあります。

 

…っても兄弟には関係のない事。彼らの目的はバンドマンになって人気者になってお金を稼いでご飯を食べる事です。

 

 

三郎「ほう。ここが農場か。」

バスを降りると兄弟たちはあちこち見て回ります。

次郎「早速祭り会場に行ってみる。三郎弟者はみんなと待っていてくれ。」

三郎「心得た。」

 

 

三郎を置いて管理人の所に向かう次郎

 

次郎「おぢさん。」

おぢさん「ん?なんじゃの?」

さすがおぢさんです。全裸を見ても驚きません。

 

次郎「祭りのバンドマン募集で来たのだが。」

おぢさん「ああ。祭りの事は息子に任せておる。奥の会場にいるから行ってくるがええ。」

次郎「そうか。ありがとう。」

おぢさん「いや。気にせんでええ。」

 

 

 

次郎は農場奥の祭り会場に行きます。

 

 

 

祭り会場はまだ設営準備中。

おぢさんの息子が飾り付けをしています。

 

祭りの準備をしている息子に声をかけます。

 

 

次郎「すみませぬ」

息子「ん?」

後ろから声をかけられ驚く息子。しかもその相手は…

 

 

息子「おお!あんたは昨日の!」

次郎「?…ん?」

息子「昨日のたき火の時におじゃましたわし、覚えてないか?」

次郎「………あああ!」

なんと!おぢさんの息子は昨夜のドナドナ・ナイトに乱入した、あのおっさんだったのです。

↓左端がおっさん

 

 

 

 

 

息子「今日はどうしてここへ?」

次郎「チラシでバンドマン募集と見て応募に来たのだが」

次郎は激しくアピールします。

息子「ほう!それはそれは!応募者がいなくてカラオケでお茶を濁そうとしてた所だったよ。」

結構乗り気の息子。好感触に嬉しい次郎。

次郎「では採用してもらえるのか?」

 

 

ここで息子は黙ってしまいます。

昨日の夜の事を思い出したのです。

 

 

 

お祭り会場でドナドナ。かなり厳しいです。

 

 

 

息子「う?…うーん…兄さんの歌は上手かったけどなぁ。祭りだから暗い歌はだめだなぁ。」

次郎ショック。でもここで負けてられません。さらにプッシュします。

次郎「明るい曲もレパートリーだぞ。キャプテンオブザシップなんてどうだ?」

息子「…あれ…明るいか?」

息子の意見は正しい。

次郎「ではほかにもあるが。一度聞いてみてもらえないか?」

息子「うむ。そうじゃのー…。」

半信半疑の息子も、とりあえず次郎の歌を聴いてみる事にしました。

 

…ってそういえばこの息子も全裸という点はあまり気にしないみたい。

 

とりあえず歌う事になった次郎。自慢ののどを披露します。

 

 

 

ここが運命の分かれ目です。素晴らしい歌を披露しなければ、自宅でドナドナが待っています。

 

ひとつ大きく息を吸うと、次郎は高らかに歌いました。

 

 

 

 

 

 

 

次郎「チェッチェコリ〜チェッコリッサ〜♪」

 

 

 

はげしい身振り手振り付きでチェッチェコリを熱唱する全裸。

息子「おお!なんて明るく伸びやかな歌声!」

息子はたちまち次郎の虜です。

(いいのか?全裸だぞ?)

 

息子「素晴らしい!ぜひ本番でも歌ってくれ!」

次郎「ありがたい!早速兄弟に知らせてこよう。」

息子「そうかそうか。では本番まで奥の控え室で休んでいるといい。準備が出来たら呼ぶから。」

次郎「すまぬ。」

 

 

こうして次郎(と兄弟)はお祭りの舞台に立てる事になりました。

さてさて、本番ではどうなる事か…。

 

 

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